特集―ストレスレスなひと 泉 麻人 昭和の街並やテレビ番組、コミックといったレトロなネタから、天気図や地図といったマニアックな事柄に関するうんちくで、多くのサブカルファンを 魅了し続ける日本を代表するコラムニスト・泉麻人さん。ここでは原稿を執筆する際の環境へのこだわりから、仕事への取り組み方、アイデアの生まれ る瞬間、さらにはストレスの多い今の世の中で、いかに人生を楽しむかについてなど幅広くお伺いしました。自由な発想と、てらいのない言葉の数々が とても印象的でした。 いずみ・あさと_1956 年 4 月 8 日生まれ。東京都出身のコラムニスト。大学卒業後、東京ニュース通信社へ入社し『週刊 TV ガイド』の編集部に配属されるが、編集部の仕事のかたわら雑誌『ポパイ』などでコラムの執筆を開始する。1984 年に 退社してフリーランスとなり、以降、マニアックな着眼点からなる独特の世界観は、サブカルの代名詞として今なお人気を博 している。近著は「大東京 23 区散歩」「東京いい道、しぶい道」など。 Photo: MARIKO TOSA Text: KEI OSAWA Edit: F.M.J. magazine PROFILE ストレスレス ® チェアに座ってみて ─ これまで数多くの本を世に送り出している泉さ んですが、普段はどんな環境で執筆されているの ですか? 書斎には原稿を書く仕事机と椅子、それに応接用 のテーブルとソファがあるという、至ってシンプ ルなものです。ただ、物や資料が多いので、強い ていえば収納スペースが広いというのが唯一のこ だわりかもしれません。仕事場では単純に作業を するだけですから。もしリラックスがしたくなっ たら部屋から出て、少し贅沢なホテルや旅館に泊 まりに行くという感じですね。 ─ 今回、ストレスレス ® チェアに座ってみていか がでしょう。 とにかくすごく気持ちが良いですね。普段は何て ことのない普通の椅子に座って作業をしているだ けに、座り心地がぜんぜん違ってびっくりしまし た。リクライニングも体の動きに合わせてスムー ズですし、ストッパーが無いのにきちんと止まる ところもすごいですね。ストレス解消にはすばら しい。 ─ 泉さんのライフスタイルの中では、どのような 使い方ができそうでしょうか? 仕事の後とか、ちょっとした休息時にくつろぐに は最適ですよね。あとはある程度長い時間をかけ て執筆してきた原稿を終えたあととか、リクライ ニングを倒して横になって開放感に満たされたい かな。横になって iPad で YouTube とか見たりす るのもいいですね。 ─ そうやってリラックスしているときにアイデア は浮かぶものですか? 天才的な作家やアーティストのように、アイデア が天から降りてくる、なんてことはありません。 調べながら見つける感じですかね。そもそも僕の 仕事はアイデアを生むというよりは、例えばある 「A」という調べものをしている最中に「B」に興 味をもったりすることで、それがアイデアの「芽」 になるというか、書籍などの形として繋がること が多いです。昔『B 級ニュース図鑑』というのを 出版したときに、当時は新聞の縮刷版なんかを
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