あとオットマンもただ足を置くためのものでなく、 ちゃんと細かく角度が変わったりするのも素晴ら しいですね。 ─ 家具やインテリアはどんなテイストがお好みで すか? だんだんシンプルになってきましたね。というの も、昔は夫婦そろってクラシック感の漂うインテ リアが好きだったんですよ。でも今使っているソ ファを買ったくらいから、何となくシンプルなも のに惹かれるようになりました。一時期はヨーロッ パのアンティークとかを個人輸入していたくらい ハマっていたんですよ。小さなフットスツールと かよく買いました。小さいものはいいのですが、 大きいものって使い勝手が悪くて。それで何とな くアンティークへの気持ちが落ち着いて、次は何 がいいかなって思ったときにエコーネスさんのス トレスレス ® チェアの方が機能的で、デザイン的 にもシンプルで飽きがこなかったり、どんなイン テリアにも溶け込むからいいなって思っていたん です。あとこういった革張りのものだと高級感が あって、インテリアがぐっと締まるといいますか、 そこも魅力ですよね。今日を機に欲しい気持ちが ますます高まりました(笑)。 ON も OFF もなし。好奇心の赴くままに行動するのがストレスフリーの秘訣 ─ リラックスするときに不可欠なものはありますか? 特にないですけど、しいて言うならメモ帳と筆記用具、飲み物くらいですかね。読書のときはけっこうしっかり と読み込むので、音楽とかがあると意外と邪魔になるんですよ。とにかく静かな状態というのが基本です。読ん でいる最中に仕事に繋がりそうな記述があれば逐一メモをしたり、付箋を貼ったりしています。読書の時間は仕 事モードではあるんですけど、じゃあ机で仕事をするかって言ったらそうじゃなくて、私のお仕事ってちょうど 中間なんですよね。仕事と遊びと趣味みたいなものが全部一緒みたいな。だから、いわゆるビジネスマンみたい に PC を開いてカタカタ仕事をするというよりは、リラックスした状態で専門書や学術書などを読んで勉強をす るっていう。理想としては、長時間一人でのんびりしたいという気持ちはあるんですけどね。 ─ では ON と OFF の明確な切り替えはないので すか? そうですね。主婦なので色んなことを同時進行す るじゃないですか。仕事をしてご飯作って読書を してってなると、なかなか切り替えができないで すね。でもそれが心地よいルーティンになってい るというか自分にはそれが合っているのか、少な くとも今は、決して苦ではないんです。 ─ 最近は特に忙しそうですね。 おかげさまで。本当に色々なお仕事をさせてもらっ ていてありがたいのですが、それで何が一番困る かというと、つねに勉強をしなきゃいけないって いうこと。とにかくまずは読書をする時間がほし いですね。自宅にはこれから読まなければならな い本が山積みになっていて、それを一冊ずつ片っ 端から読んでいかなきゃならないのです。読書は お仕事のための予習や補修の意味もあるのですが、 色々なお仕事をやっていると頭の中からどんどん 出ていってしまう分、インプットもしておかない といけないんですね。その作業自体は嫌いではな いので、ものすごく大変ですけど面白いですよ。 ─ そういう好奇心旺盛な性格は昔からですか? そうだと思いますね。昔からテレビの世界に憧れ ていてこの業界に入りましたし、テレビ業界に入 れなかったとしても、メディアに携わるお仕事に つこうと思っていました。メディア系のお仕事な ら色々なところに行けるし、色々な人に出会える と思っていたので。何に対しても、つまらないと か興味がないっていうことがそもそもないんです。 だから自分の中で違和感を感じるような経験や、 人に出会ったりしても、最初はわりと受け入れて みる方だと思います。百聞は一見にしかずってい う言葉がある通り、食べないで、見ないで、使わ ないで、着ないで、会わないで…、何に対しても 自分で確かめずしてダメっていう判断はなかなか しないです。 ─ 女性アナウンサーの方ってコンサバなイメージ が強かったので、著書を拝読して正直驚きました。 私はぜんぜんコンサバではないですね。でもフジ テレビにいた当時は コンサバ風 にふるまって いた部分はありますね。だから『グレイヘアと生 きる』を出したときなどは、今までみなさんが私 に対して抱いていたイメージと違ったせいか、反 響がものすごくて(笑)。私の中では本来の自分を 出しただけでなんですけどね。 今後も新たな人に出会って、色々な 刺激をどんどん受けていきたい ─ 今後どう年齢を重ねたいですか? この年齢になるとお金などのいわゆる有機的とい うか、実になる価値みたいなものを重要視しがち ですが、私は逆に見えない価値っていうのがすご く大事な気がして。その筆頭は人間関係です。い かにこれからの人生、多くの人と出会えるか。年 齢を重ねるからこそ、新しい人たちにどれだけ出 会えるかっていうことはすごく大事だと思う。そ ういう無形の資産を自分の中で積み重ねていくこ とで、新しい人たちとのコミュニティやステージ、 ネットワークというものができて、自分がまだ元 気であればその繋がりを使っていつでもどこでも 学ぶことができるわけですから。私にとっては生 涯 学び です。なので、どこかの山奥に別荘を 建ててゆっくりと暮らしたいなとも思いますが、 そうはしないと思います。今後はつねに新しい人 に出会えたら素敵ですね。ありがたいことに去年 から日々、お仕事やその繋がりを通じて新しい出 会いがあって、もう大変です(笑)。それがまた私 自身の刺激にもなっています。
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